医療安全情報(2011-01-21 23:35:42)
医療安全情報 No.36 2009年11月
抜歯時の不十分な情報確認
抜歯を行う前に必要な患者情報の確認がなされず、抜歯が行われた事例が2件報告されています。
事例1
患者は、手術1週間前に自己血輸血のため採決を予定していた。
また、患者は、昨年より当院口腔外科に通院しており、自己血輸血の採血の前日に口腔外科を受診し、抜歯した。このため、翌日の自己血輸血の採血ができず、手術日までに日数がたりないため自己血輸血が不可能となった。主治医は、抜歯の可能性があることを知らず、抜歯が当院では自己血輸血の適応とならないことも認識していなかった。また、口腔外科との連携が不十分であった。
事例2
患者はワーファリン(ワルファリンカリウム)を服用していた。また、患者は定期的に歯科を受診していた。
歯科医は患者の直近の検査結果である半年前の血液凝固機能検査の結果を見て、抜歯ができる状態であると判断し、抜歯を行った。その後、止血状態が悪いため縫合止血したが、出血が止まらず、2回再縫合を行った。患者は、翌日の採血結果で貧血を認め、輸血療法等を受けた。