世代交代Ⅰ(2011-01-06 08:16:29)
歯科技工を長くしていると歯科医院の世代交代が大変難しいと聞こえてきます。
外側から見て継承が非常にうまく出来た歯科医院、大変厳しい状況の歯科医院などを
感じたままに紹介したい。
院長〔父親〕は卒業した息子とすぐには一緒に仕事をせず、地域的に遠い歯科医院に勤務させた。
勤務した歯科医院には歯科医師、歯科技工士が複数人いて、歯科衛生士を含め大人数。
院長が歯科医療に大変厳しく基礎からしっかりと教えられ、歯科技工士からも支台形成や印象の
注文が相次ぎ、仕事が終わってからは技工士室に入り技工士からワックスアップで形態等
教えを受けた。本音では悔しさ、しかし出来ない自分が悪いのだからと当時の話を聞いた。
勤務しておよそ7年、修行後東京に戻る。
これからの親子関係が素晴らしい。
家庭での教育、家族愛が見事である。
院長は長い臨床経験を持つが、息子の歯科医療に対する考え方も実力を認め、一切口をはさまず。
息子からは、院長は父親で歯科医療が進歩している中で自分たちをここまで育ててくれた人、
父は父、自分は自分でこれから頑張るしかない。
息子は父親を尊敬し、父親は子供を信頼する。
息子が東京に帰って来る時、院内を改装し、その時点で院長も交代していたのである。
明日につづく