書籍紹介 ルポ「中国製品」の闇(2013-12-09 22:15:09)

ルポ「中国製品」の闇  集英社新書0708B
  著者 鈴木譲仁(すずきじょうじ)

いまや「中国」と無縁で経済活動を営むことは難しい。消費者も様々な形で「中国製品」
を購入している。それが日本の現実だ。しかしその背景には、生産する中国の「無秩序」
と、輸入する日本の「無責任」という図式がある・・・・。著者は「義歯」という入口から、
中国製品をめぐる問題に切り込む。発がん性物質の検出が報告され、現地では健康被害が
訴えられている「中国産」義歯を、日本は厳格な安全検査を行うことなく、単なる雑貨物として
輸入されているのだ。中国の現場を取材し、日本の医療の事態を調査して浮かび上がった
「闇構造」とは?
迫真のルポルタージュ!

無秩序な生産国、無責任な輸入国。なぜ、リスクが野放しなのか?
大きな疑問が湧き上がってきた。はたしてこれは、中国という未成熟国家の
危険性を指摘するだけで事足りる問題だろうか。(中略)これは、歯科医療の問題だけにとどまらない。
看過できない、日本社会の構造上の闇だ。私は強く確信を持つようになった。
(本文より)

第1章  義歯とギョウザ
第2章  中国産義歯による健康被害の実態
第3章  日本の歯科医療を蝕む「安全神話」
第4章  技術権威主義からの脱却